家庭でできる!子どもの国語力を伸ばすコツ
「国語は、すべての教科の土台である」と聞いたことがある方、多いと思います。
実は、国語ほど学校で習うことと、受験で求められていることのギャップが大きい教科はないと思っています。
学校では、物語をじっくりと味わうことが授業の中心です。主人公の心情を追体験して、物事にはこういう見方、考え方があるんだと、視野を広げて価値観の多様性を学習します。
それに対して、受験国語の試験で求められる力は「あなた自身の考えをできるだけ取り除いて、筆者、作者の考え、場合によっては問題作成者の考えを、質問された形に合わせて答える力」です。
昨年、テレビドラマで観た「ドラゴン桜」の中でこんなシーンがありました。
安田顕さん演じる国語の大宰府先生が語っているシーンです。
『いいですか?皆さん。文章というのは建築学に作られている!言いたいことは結局は一つなんです。その一つを伝えるために作者は手を変え、品を変え建築学に則って文章を言い換えているんです。読解つまり要約とは、文章を単に読むことではなく頭の中で構造化することなのです!』
また、大宰府先生は同等関係 対比関係 因果関係の3つのパターンで論説文は構造化できると語っています。
- 同等関係の文章とは様々な形で「言い換え」ている(つまり、要するに、結局)
- 対比関係は反対のものを示して比べるもの (しかし、ところが)
- 因果関係は原因⇔結果 (だから、~からだ)
阿部寛演じる桜木先生が「この3つの中でいちばん重要なのは何だと思う?」と生徒に質問します。
こたえが、わかりますか?
正解は「同等関係、つまり言い換え」です。
『英数国理社 すべての教科においてこの言い換える力が必要なんだ。
「つまり」「例えば」「要するに」「いわば」「すなわち」「言い換えれば」これを問い続ければおのずと答えは見えてくる
と桜木先生は生徒に語ります。
なんだか、「ドラゴン桜」のセリフ集になってしまいましたが、「言い換える力」が一番大切であるとわかったところで、皆さんにご提案があります。
「言い換える」ためには、語彙力が必要であることは言うまでもありません。
お子さんとの会話で、大人が「つまり」「要するに」という言葉を使っていきましょう❕
例えば、お子さんに学校の話をしてもらいましょう。「つまり、こうゆう話?そう、よかったね」
「ドラえもん」のテレビを観た後に「今日のお話はどんなお話だったの?」と質問して、子どもに話してもらいます。「要するに、のび太がドラえもんとケンカして後悔したお話だったのね」
子どもとの会話に心情語を使って子どもの気持ちを「言い換えて」てあげると、さらにいいです。
「情けない気持ち」「後ろめたい気持ち」「罪悪感を感じる気持ち」「自己嫌悪におちいる」「動揺する」「意気む」「ほほえましく思う気持ち」「決意する気持ち」「すがすがしい気持ち」など入試でよく問われる心情語を増やすことができます。
さらに子どもは、自分の気持ちを言葉で表現できるようになると情緒面にもいい影響があります。親子のコミュニケーションも増えます。
一石二鳥どころか一石三鳥です✨
忙しい保護者の皆さんですから、まずは週末から始めてみてください♪
川崎市中原区 武蔵中原駅から4分 公文式大戸神社前教室